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「パペットマスター」その2
2011-08-27 Sat 23:23
転載SS「パペットマスター」の第二回になります。
美影は無事、憑神を倒せるのでしょうか?
それでは、どうぞー。

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「パペットマスター」その2

美影は臨戦態勢を取り、その場で黒い煙が晴れるのをじっと見つめている。
しばらくすると黒い煙が晴れ、そこに現れたのは糸に吊るされた人間大のマリオネット人形。
他の人形同様、愛らしい造形と糸田胡桃の面影は残っているが、両胸や腰には憑神の証の勾玉が埋めこまれている。
その勾玉の禍々しい雰囲気が、愛らしい造形の人形を不気味なものにしている。
そして、マリオネット憑神は、手足をカタカタと揺らしながら動き出す。

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「ふん。人形の憑神が人形集めやなんて、あんたの趣味最悪やな」
「余計ナオ世話ダ!、オ前モ直グ人形ニシテヤル!」
美影に小馬鹿にされたマリオネット憑神はそう叫ぶと、自分の両腕を美影に向けて飛ばす。
「おっと!、そう簡単にウチは捕まらんで!、よっと!」
向かってきた腕を錫杖で払い飛ばし、美影はマリオネット憑神と距離を取る。
「見えとる勾玉は三つ。一番魔力を感じるのは腰の勾玉。あれが核やな。人形になった人達に被害を出したく無いし、一気に決めな・・・」
美影はぐっと身構え、マリオネット憑神の隙を窺う。
「フフフ。怖イ顔怖イ顔。コレナラドウ?」
両腕の次は、マリオット憑神の髪が身構えている美影に向かって一斉に伸びていく。
「遅い遅い!、って、おわっ!」
美影は向かってきた髪の束を悠々と躱したが、躱した先に有った人形に気を取られ、バランスを崩してしまう。
その隙をマリオネット憑神は見逃さず、伸ばした髪をバランスを崩している美影の方へ再び伸ばす。
「くっ!」
バランスを崩した美影は、伸びてきた髪を避けきれず、一瞬にして体に巻き付かれてしまう。
「アハハハ!、捕マエタ!」
「ふん!、こんぐらいで、ウチを捕まえた気になったらあかんよ!、それっ!」
袖から取り出した札が赤く光ると、腕に巻きついている部分の髪が燃え上がり、そのまま全身に巻き付いている髪だけを燃やし尽くす。
「脱出成功♪、あちちっ!、ちょっと火傷してもうた。失敗失敗」
「クッ!、大人シク生気ヲヨコセ!」
「はいそうですかって渡すわけないやろ!、そっちこそチマチマ攻撃することしかできへんの?」
美影はマリオネット憑神を何度も挑発するが、マリオネット憑神も美影の狙いに気付いているのか、美影との距離を詰めようとせず、遠距離から攻撃を仕掛け続けている。
「ジャア、コレナンテドウ?」

---

美影を捕まえようと部屋中に伸びていたマリオネット憑神の髪が、次々と部屋に飾られている人形達に取り付いていく。
「ちょ。あんたまさか・・・」
美影の予感は的中する。
部屋中に飾られていた人形が一斉に動き出し、美影の方に集まっていく。
「フフフ。オ前ハソノ人形達ヲ傷付ツケルコトガデキナイダロウ?、サァ、ドウスル?」
マリオネット憑神は美影を捕らえる為に、伸ばした髪を部屋中の人形に取り付け、操り始めたのだ。
「ほんまにせこいやっちゃな!、でも、これは正直まいるわ」
美影が苦笑いしてる間にも、人形達はどんどん迫ってくる。
「追い払うだけなら簡単なんやけど、極力この人達を傷付けたないし、どないしよ・・・」
美影が考えている間に、すっかり周りを人形に囲まれてしまった。
「フフ・・・。サァ、可愛イ人形達。ソイツヲ捕マエナサイ!」
マリオネット憑神の合図で、人形達は一斉に美影へ襲い掛かる。
「いたっ!、ちょっと!、もうちょい優しくしてくれへん!?」
美影は諦めたのか抵抗せず、人形達に体を取り押さえられる。
「アハハ!、自信満々ダッタノニ、イイ気味!」
「ウチはあんたみたいな汚いことはしたくなかっただけや」
「ハァ、クダラナイ。タダノ馬鹿ネ。」
「はいはい。馬鹿で結構!、さっさと生気でも何でも吸えばいいやろ!」
「ジャア、オ言葉ニ甘エテ、ジックリト生気ヲ吸イ取ッテアゲルワ」
マリオネット憑神は美影に近づいて行くが、途中で立ち止まる。
「ソウソウ。大事ナコトヲ忘レテイタワ」
マリオネット憑神がそう言うと、美影の側に落ちていた錫杖を、近くにいた人形が部屋の隅へ投げ捨てる。
「くっ」
美影の顔に動揺の色が浮かぶ。

---

「コレデヨシ。アァ・・・、退魔師ノ生気。ドンナ味ガスルノカシラ?」
マリオネット憑神が不気味な笑顔を作りながら、美影の目の前に着く。
「イタダキマァス」
マリオネット憑神の口がパカッと開くと、中からグロテスクな触手がぬるりと姿を現した。
「ひぃっ!?、まさか、それでウチの生気を・・・や、止めっ!?」
美影は抜け出そうとジタバタするが、人形達に体を抑え付けられ身動きが取れない。
そして、触手が美影の口元にまで伸びた時、美影がニヤっと笑う。
「今や!」
「ナニッ!?」
美影がそう叫ぶと同時に、背中から漆黒の羽が飛び出し、抑え付けていた人形達を吹き飛ばす。
目の前にいる、マリオネット憑神の腰に有る勾玉に目掛けて、魔力を込めた掌底を打ち込む。
「これで終いっ!」
マリオネット憑神は反応することもできず、魔力を込めた掌底は核の勾玉を粉々砕いた。
「イヤ・・・、イヤアァァァァァァッ!」
核を粉々に砕かれたマリオネット憑神の叫び声が部屋中に響き渡る。
「ァァァ・・・」
マリオネット憑神は糸が切れた人形のように動かなくなり、その場に倒れ込む。

---

「ふぅ~。イチかバチかやったけど、作戦成功!」
美影は何故か壁に向かってビシッとVサインをする。
「良し。後は後片付けをして撤収や。いや~、それにしても、惚れ惚れする演技力やん。ウチって女優にむいとるかな?」
美影は独り言を呟きながら、部屋の隅に転がっている錫杖を取りに向かう。
「人形にされた人達を吹き飛ばしてもうたけど、大丈夫やったかな?、そろそろ元に戻っても良い頃やし、謝る準備をしとかんと」
部屋の中をキョロキョロと見回すが、部屋中に人形が散乱しているだけで、人の姿は無い。
「おかしいなぁ。憑神は倒したんやし、元に戻るはず・・・うっ!?」
錫杖を拾い上げようとした時、急に美影の身動きが止まる。
「な、なんやこれ?、体が動かへん!?」
必死に手足を動かそうとするが、まったく動かない。
状況を把握しようと周りを見渡した時、自分の腕や足に細い糸が取り付いていることに美影は気付いた。
「嘘やろ・・・」
美影は恐る恐る天井に顔を向けると、驚きの声を上げる。
「なっ!?」
暗い天井の奥から、ずるりとヒトデのような形の巨大な化物が現れたのだ。
化物の体の中心には巨大な勾玉が見え、美影の手や足に取り付いている糸は、化物の体から伸びているものだった。

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